武芸塾の肥田式は、本当に肥田式なのか?
現時点(2023.8.21)での見解を明確にしておきたいと思う。
肥田春充が作った簡易強健術、この鍛錬法解説の冒頭で注意書きがある(鉄人を創る肥田式強健術 高木一行著)。ここに肥田式強健術の重要事項が幾つか記載されている。
以下、抜粋-----------------
もっとも注意すべきことは、中心力10、部分力9 の割合で力を使用することである。この均衡が崩れなければ、どれだけ強烈に運動しても過激になることはあり得ない。「下体は虚にして実、中体は実にして実、上体は虚にして虚」。
とくに運動の速度を利用して、ストッ、ストッと、中心に最大の力を集中することが、この運動の眼目であることをくれぐれも注意されたい。
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この文章中、3カ所、武芸塾で行っている方法と違う。
1、中心力10、部分力9 の割合で力を使用すること
先ずはこれについて。武芸塾の技術は、中庸・均等がもっとも根幹を成す技術だ。中庸・均等によって、亜空間を生み出し深い次元へ移行し、その世界から見える、感じるものをフィードバックさせるので短期間で上達できる。この深い次元は、綺麗に中庸・均等を自分の身体で作り出せなければ移行できない。この考え方を継続してこなければ、ここまで発展(上達)しなかったし、多くの方へ効率的な指導をすることは不可能だったと思う。
そのため、中心力10、部分力9 の割合で力を使用するとの注意書きは初めから知っていたが、佐川派大東流時代から採用しなかった。もう記憶には無いが、検証もしたかも知れないが、さほど効果は無かったので、却下していたのだと思う。もし闇雲に採用していたらと想像すると、ゾッとする。
因みに、武芸塾の稽古で中庸・均等が上手く出来る人ほど、技の効きも良いし気づきが早い。ある程度練功している人が、これからは中心力10、部分力9 の割合で力を使うようにと言われたら、どうだろう? 拒絶するのではないだろうか。
2、下体は虚にして実、中体は実にして実、上体は虚にして虚
これも1と同様になる。文章としては、武に興味がある立場からすると、惹きつけられる内容だが、こんなことをしたら技が効かないのは明白なので、恐ろしくて出来ない。肥田春充の境地に達するとそのようになるのかも知れないが、今のところは保留である。
3、中心に最大の力を集中
武芸塾で行う正中心練磨は、集中と発散を同時に行う。ここにも中庸・均等の考え方を採用している。呼吸に合わせて集中と発散を交互に繰り返すのではなく、同時にだ。ただし、長い期間、居つかない感覚、エネルギーの流れが滞らない感覚を身に付けてからの話だ。
ごく普通の人たちは、居ついているし、エネルギーの流れも滞っている。平穏な時も非常事態時でも、その良い状態が持続できる人は、まず皆無だろう。だからこそ、肥田式が上手く出来ず腰を痛めたり、頑固になってしまったり・・・色々と弊害が出て来てしまう。頑なな肥田春充信者は、最近、だいぶ減ったようだが、高木一行先生が頻繁に執筆されていた時代(20~30年前)は、その様な輩からの妨害があって出版の断念も幾度か経験していたそうだ。
この様な観点から、武芸塾の正中心練磨と肥田式強健術(正中心練磨)は似て非なるものと言える。
肥田式の姿勢、初期は大いに参考になり、現代の科学技術、哲学的思想も活用してプラズマや亜空間を知ることが出来た。肥田春充の内的感覚(正中心から地面を突き抜けて無限に、頭頂を突き抜けて天へ無限に)から始まったのだが、現在はかなり相違している。
とは言え「肥田式」がしっくりくるので、つい「肥田式でやると」と口から出てしまうのだが・・・




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