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正中心練磨から見える「合気」のカラクリ〜相手に働きかけないことの威力と、細胞の同調〜

9月10日
読了時間: 5分

「うつらかす」現象と細胞の同調


​武術において相手を崩す、あるいは「合気」と呼ばれる現象の根底には、人間同士が対峙した際に生じる「同調」の作用がある。


これは決して現代のオカルトや個人の思い込みではなく、古くから存在する武術の奥義と完全にリンクしている事実だ。


その証拠に、宮本武蔵の『五輪書』火の巻には「うつらかす事」という明確な教えが存在する。


​武蔵は「あくびが人にうつり、眠気が人にうつるように、武術においても自分の状態(拍子)を相手にうつらかすことができる」と説いている。


敵が殺気立って力んでいる時に、こちらが意図的にフッと完全にリラックスした状態を見せると、その気の抜けた拍子が相手に伝染し、敵の構えや心が一瞬緩む。そこを逃さず叩くという教えである。


400年前の宮本武蔵が真剣勝負の斬り合いの中で見出し、言語化していたこの「うつらかす」という現象。


これは現代の練功の気づきと照らし合わせると、まさに「細胞と波動の同調」という解像度で精緻に解き明かすことができる。



​人が何かを考え、強い思いや殺意を抱くと、まずその人間の「細胞」が変化する

↓

その細胞の変化は微細な振動となり、周囲の空間を物理的に変化させる

↓

対峙しているこちらの身体がその空間の変化(波動)を受け取ることで、今度は自らの細胞が書き換えられてしまう

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最終的に、その変化させられた細胞のフィードバックを受けて、こちらの気持ちや思考、判断にまで大きな影響が及ぶという連鎖が起きる



空間の影響とリカバリーの絶対法則


​空手世界チャンピオン、福地勇人YouTubeチャンネルとのコラボでは、イジられキャラで出演、その中でも技を効かせなければならないという、絶妙な立ち位置だった。このカラクリを知っていなければ、悲惨な結果に陥っていただろう。



護身の修羅場や、他流派の道場への出稽古などで「自分の力が全く発揮できない」という事態に陥る原因は、まさにここにある。


自分の実力が突然消え失せたわけではない。周囲の人間や、その場の空間が発する波動に同調させられ、細胞レベルで自分自身の状態が乱されているからだ。


​練功が深まれば深まるほど、この「細胞が周囲に合わせてどんどん変化していく」という事実が、極めて明確に感知できるようになる。


これが分かっていれば、影響を受けてバランスが崩れかけた瞬間にそれを察知し、必死に正中心へのリカバリーを行い、できる限りパフォーマンスを上げることに集中できる。


人と対峙する以上、空間の影響を受けてある程度崩れてしまうのは生き物として仕方がないことだ。重要なのは、可能な限り元の状態に引き戻し、パフォーマンスをアップさせることである。


​この「細胞が変化し、同調する」というカラクリを知らないとどうなるか。


「なんとなく今日は調子が出ない」「自分の不思議な武術的力は、他流派の人間には効かないんだな」と勘違いをしてしまったり、「自分には才能がないから無理なんだ」と早々に諦めてしまうことになる。


自らの力不足ではなく、空間の波動に細胞が乗っ取られているだけであることに気づかなければならない。



​働きかけないことの威力と「再現性」


​では視点を変えて、より多くの影響を相手に与え、圧倒的に崩すにはどうしたらよいか。


​武術において技が効くのは、相手の体勢や意識を微妙に「崩した状態」を作り出しているからだ。相手が強固に安定していては、体格や体力で勝る者が必然的に優位に立つ。


それでは筋力の弱い人間が勝つことは不可能であり、武術を修める意味そのものがなくなってしまう。


この微妙にして決定的な「崩し」を、いかにしてより深く相手に与えるか。


通常、我々はより強い影響を与えようとする時、無意識に「相手の身体に強く働きかける」ことを選択してしまう。力で押し込んだり、強引に誘導しようとしたりする行為だ。


​しかし、繊細精妙な感覚からこのプロセスを紐解くと、非常に面白いカラクリが見えてくる。


相手の身体に直接働きかければ働きかけるほど、相手の細胞はそれを「異物」や「攻撃」として強烈に察知し、無意識のうちに強固な防御反応(固まり)を示してしまうのだ。


細胞が固まれば、当然ながら技は弾き返される。


​逆に、「相手の身体に一切働きかけない」という選択をするとどうなるか。


相手の細胞は、物理的な干渉や殺気を感じないため「何かをされている」と察知することができない。


結果として、細胞が防御のスイッチを入れることなく無防備な状態のままとなり、こちらの空間の変化(崩しの影響)をもろに受け取ってしまうのである。


​つまり、相手を崩すための真の肝とは、どれだけ相手に察知されず、「自分の中だけで崩しの感覚を完全に再現できているか」に尽きる。


練功が深まるということは、極めて不安定な状態、精妙なバランスの中に悠然と立てるようになるということだ。


この「極限まで無駄を削ぎ落とした不安定な状態」そのものを、非常事態においてもいかに自分の中で寸分違わず再現できるか。可能な限り再現できるか。


相手に影響を与えようとするのではなく、ただひたすらに自らの正中心を保ち、自らの内の状態を純化させることだけが、結果として相手の細胞に「うつり」、最も深く干渉する手段となる。


​だからこそ、現場で相手の放つ波動に飲み込まれ、影響を受けてしまっているようでは武術は成立しない。


相手からの影響を遮断し、普段の一人稽古の時の澄み切った状態や、気心の知れた仲間と稽古している時の最良の状態を、いかなる場でも自らの内に再現することが必須となる。


そのためには、日々の平穏な稽古の時から、強烈なプレッシャーや非常事態をリアルに思い浮かべながら練功に取り組むことだ。


その積み重ねだけが、いざという修羅場において細胞があたふたすることを防ぎ、相手に一切働きかけることなく、ただ「そこに立つ」だけで相手を無力化する次元へと導いてくれるのである。

1件のコメント


sejt
9月10日

こちらの動画を久々に拝見いたしました。ブログ内容に説得力を添える動画ですね!

私は人や場のエネルギーを光でも知覚するのですが、緑川先生とモットコイ侍さん、特に先生はやはりエネルギーの質と密度が遥かに高く、空間もそのように変容していますね🙂

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