top of page
エントロピー減少2023-09-04_edited_edited.jpg

強圧微動術セミナー4 発勁で動く優位性とトップアスリートの天性の動き

6月20日
読了時間: 3分

私が「内発勁(ないはっけい)」という技術の有効性に気づき、その深淵なメカニズムの研鑽をスタートさせたのには、ある明確な原体験が存在する。


それは過去の稽古において、私の2倍ほどの体重を持つ非常に大柄な塾生と対峙した時のことである。


彼がこちらの力を吸収・無力化する「化勁(かけい)」を用いて強固に抵抗してきた際、私は「なんとなく効きそう」という感じがあったので、内発勁を用いて入り身をしてみた。


すると、どうだ。圧倒的な質量の差による力のぶつかり合いが一切生じることなく、巨大な壁のような彼の側面へ、「スッ」と入り身ができてしまったのである。


この絶対的な体格差と抵抗を無に帰した瞬間、「内発勁を原動力にした動きは、武術における有効な身体操作になり得る」という確信が生まれ、今日に至る探求が始まった。



技の次元を引き上げる「内発勁での移動」


一般的に「発勁」という言葉を聞くと、打撃や当て身などによって「相手に対して作用させる爆発的な力」というイメージが先行するだろう。しかし、その先があるのだ。さらに、強圧微動術、身体にとって、非常に有益なものへと変貌する。


まずは検証と研鑽のために武術を用いる。


相手の内部へ浸透させていたそのエネルギー(波)を、「自分自身の身体」に作用させて動く。


この境地に至るためのプロセスは…

  1. 相対稽古で「相手への発勁」と「相手から受けた発勁」の感覚を知る

  2. その感覚で「自分自身の肉体を動かす」


この「発勁で動く」という感覚を掴み、自身の移動に応用するだけで、武術における優位性は劇的に跳ね上がる。


自身に起こした波は、相手の心身が防御反応するコンマ何秒以前に、強制的に波を誘発させてしまうようだ。しかも、通常の筋肉の収縮による予備動作(力み)が存在しないため、更に防御し難くなる。


結果として、これまで筋力で抵抗されて弾かれていた技や、全く効かなかった技が、嘘のように面白いほど掛かるようになる。



トップアスリートと内発勁の共通項


さらに分析を深めると、この技術の有効性は決して武術という狭い枠組みに留まるものではないことが見えてくる。


例えば、サッカーにおける激しいボールの競り合いなど、強烈なフィジカルコンタクトが要求されるあらゆるスポーツにおいて、この「発勁で動く」身体運用は絶対的な威力を発揮するだろう。


単なる筋力と質量の衝突ではなく、波として相手の構造の隙間に入り込み、重心を根こそぎ奪うことができるからだ。


現代スポーツの市場やトップ層の動きを多角的に分析すると、世界で活躍する超一流のアスリートたちの中には、無意識にこの「内発勁の感覚」で動いている選手が存在するのではないかと見ている。


彼らが見せる常識外れのボディバランスや、一見すると小柄なのに当たり負けしない異様なフィジカルの強さは、現代のスポーツ科学や筋力トレーニングの枠組みだけでは到底説明がつかない領域にある。



内発勁100%へのOS書き換え


我々の日常的な動作の大半は、居ついた状態に支配されている。


これを「従来の動き方」とするならば、強圧微動術の最終的な目的は、己の内部にあるこの「従来の動き方」と「発勁で動く(内発勁)」の配分を意図的にコントロールすることにある。


最初はほんの数パーセントの感覚から始まり、修練を重ねるごとに内部感覚の解像度を上げていく。そして最終的には、居つきを完全に排除し、内発勁の割合を極限まで「100%」に近づけていく。


身体のOS(オペレーティングシステム)を完全に書き換え、一挙手一投足のすべてが内発勁となるようにしたい。進行形の考え方、さらに精度を上げようとの思いで精度を上げていって欲しい。

コメント


bottom of page