発勁と意識体分離のからくり
元々は、自分自身に行う「分身の術」のみだったが、正中心練磨に移行してから数年経って、今年(2023)相手に働きかける「意識体分離」に気付いた。
今では武芸塾塾生に指導するようになり、大きな効果を上げている。この効果たるや驚くべきものがある。
分身の術は自分の意識体を操作する技術、自分の細胞や意識体を操作できると言うことは、相手の細胞や意識体も操作できると捉える。
意識体分離の解説の前に、まずは発勁から。
中国武術と言えば発勁。
この単語を知らない人はいない程メジャーな言葉だが、打撃は勿論のこと、合気系の技にも充分、活用できる。
日本の武道・武術では発勁と言わず、それぞれの流派によって言い方が異なる。そのため通常の力では無い「独特の力、感覚」を掴みにくいのでは? と常々感じてしまう。
伸張力、呼吸力、中心力、合気・・・それぞれの流派による事情はあるのだろうが、教わる側からすると戸惑ってしまう。
長年、指導をしてきて「発勁」と言った方が、本能的、直感的に理解してもらい易い。上達が速い。だから武芸塾では、発勁と言っている。
発勁は、技を掛けたい相手に対して、勁力の流れ、エネルギーの流れを作り、結果、相手を脆くして(同調とも言えるだろう)技を掛ける。
では、何故、脆くなるのか? である。何故、発勁すると脆くなるのか? 崩れるのか?
正中心練磨に移行してから、より繊細精妙な世界を感じられる様になり、上記のからくりが見える、感じるようになった。
合気上げを例に解説しよう。
※合気上げの詳細は、こちら→合気上げ12の法則(講習会動画)
合気上げは、蓄勁・発勁のどちらでも可能だが、今回は発勁で解説しよう。
普通の力では、簡単に抑えつけられてしまう合気上げ。通常は、何とかしてスッと楽に上げたいと思いながら、何年も何年も繰り返し稽古をしてようやく上がるようになるものである。
この思いが発勁とも言えるのだが、居ついている、エネルギーの流れが滞っていると相手に察知されて抑え込まれてしまう。
居ついていない、エネルギーの流れが良い状態をキープしながら腕を動かすことが出来る人が、合気上げが出来るようになる人、となる。
それと同時に、上げるイメージもしている。イメージをすればその様な方向へ勁力、エネルギーの流れが生じる。
居ついている、エネルギーの流れ滞っている状態では、イメージをした、その様な方向への勁力、エネルギーの流れは生じない。完了形では無く、進行形の考え、感覚。
このエネルギーの流れが生じた時、相手にはどの様な影響があるのだろうか?
ここで、意識体分離が出てくる。
相手の身体は、あなたが生じさせたエネルギーの流れに影響され、意識体が肉体からズレる。
通常、人間は肉体・意識体がドッキングしていて初めて強い力が出せる。このドッキングが外れて、しかも! 数センチ~数メートルもズレるのである。
意識体からズレた肉体は、意識体のある場所へ(ドッキングできるように)戻ろうとする。なので、弱い力で動かすことが出来る。
この様なからくりが、目に見えない世界で起きていたのである。
発勁 → エネルギーの流れ → 相手の意識体分離
ここまで来ると気付くことが・・・
では、発勁を考えずに、初めから意識体分離をさせれば良いじゃないか⁉ となる。
正解!
リアルに感じられる相手の意識体をズラせば技が簡単に効くのである。しかも発勁より効きが良い。
冒頭の動画では、更に各関節の意識体が曲がるのもリアルに感じて行っているので、この様なことも可能になる。このイメージ(意識体操作)が曖昧だと、結果も曖昧に。技の効きが甘くなる。
相手の意識体を如何にリアルに感じられるか? が勝負の分かれ目だ。
リアルに意識体を掴まれた方は、嫌な感じ、気味悪い・・・と表情にも現れる。リアルに掴めないと、相手は平気な顔をしている。
通常では見えない、感じないものをリアルに感じられれば、この様な摩訶不思議なことが、一般的には無理そうなことが、可能になる。
では、どうすればリアルに感じられるか?
これはもう、健気に、純粋に、諦めずに、練功を続けることで扉を開くしかない。正しい方向で継続すれば、必ず扉は開く。




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