脳乱身(ノウランシン)
これは、駅の階段を降りている時に気付いた技術だ。
普段、何も考えずに階段を降りている。どのように脚や身体を動かせば良いかが分かっているので、誰しも無意識で動ける。ところが、脚が縺れていないのに急に意識し出して、躓きそうになることがある。
その時の状況を振り返り、よく観察・分析してみると…
①無意識に動いている身体の情報が脳に届いていて、脳は問題無しと判断している。下図の様なイメージだ。

②ところが、脚が縺れていないのに急に意識し出して、躓きそうになる…
この時、正常に脳へ伝わっていた電気信号にノイズが混ざる、または電気信号が途絶する。

すると脳は異常ありと判断し対処しようとするが、実際、身体には何も異常が起きていない。結果、脳は一時的に混乱する。
これが正しいかどうか? 実際に稽古で検証してみた。
稽古に参加した塾生全員に試してみると、確かに技として成立する。効果がある。長年練功をしているため、相手の身体内を走る電気信号をダイレクトに操作することは、いとも簡単に出来てしまう。手に取るように分かる。
これはどんな技にも活用できる。もちろん絶対では無いことを記しておきたい。

次に、塾生からのリクエスで、視覚情報を変えることは出来ないだろうか?との意見があった。段差があったり無かったりと試してみたが、現在の所、雰囲気として伝えられる程度で、ダイレクト感が薄くイマイチ。今後さらなる試行錯誤が必要のようだ。
現実とは違う情報を与えると、反って受け手を慎重にさせてしまう様だ。道場という絶対的にまっ平、段差が無い場所で行ったのが原因かもしれない。
他にも色々と試行錯誤してみると、技を掛ける瞬間に視覚を失わせる様な電信号の操作をすると効果的なことが分かった。簡単に相手を崩せる。我々はいかに視覚情報に頼っているかを痛感せざるを得ない現象だ。
身体からの電気信号操作では、化勁をされると無効化されてしまう。ここで塾生から新たな提案が…
身体と視覚、両方の電気信号を操作したらどうでしょう?とのこと。早速試してみると、化勁されて効かなかった技が、効くようになった。
視覚情報がバグるので、化勁して抵抗している場合ではなくなってしまうのだろう。若しくは、身体の化勁は出来ても、目から脳までの部分に化勁をする所までは意識が行き届いてないのかも知れない。動かされるのは目や頭部ではなく、身体の方だから。ほんと面白い結果だ。
これも原理は身体と一緒だ。
正常に目から電気信号が伝わっている状態から、

視神経を走る電気信号をノイズや断絶で視覚情報を失わせる。すると脳はバグって正常に身体を保てなくなり、技を掛ける側は少ない力で動かすことが可能になる。
身体情報と視覚情報、両方を行うのが一番効果的だった。因みに、脳乱身は正中心練磨に移行していない塾生でもそれなりに出来ていたが、勿論、普段から練功をしている塾生と言うことは付け加えておきたい。




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